艦隊いまだ出撃せず

作者コメント：

木「提督、意見具申ッ！！…って、ありゃ？なんだよ、あの野郎居ねえのかよっ！？」黒「あー。うん。そろそろ怒鳴り込んで来る頃だと思ったニャン。来るとしたら、おまえか天龍かどっちかだと思ってたけど…天龍が来れるワケないわニャア。あいつ、ピストン遠征でここ一週間、トータルしても鎮守府に30分と居なかったニャン」木「ふん、お見通しってか。じゃあ、オレがナニ言いてえのかも分かってるよな？え、ネコ秘書艦さんよ？」黒「そりゃ『作戦はとっくに始まってるのに、なんで出撃しないんだ！？』だろニャン？その、前戯でお預けくらって、早くブチ込みたくてたまんない童貞みたいな顔見たら、聞かなくたって分かるニャン」木「分かってんなら、さっさと出撃命令出しやがれ！このクソバカネコ！！千島だろうがアリューシャンだろうが、北方だったらオレの庭みてえなもんだ！オレが出て行きゃ深海野郎なんざ、まとめてブチのめしてやるさ！！」黒「まあ、落ち着けニャン。後段作戦もまだ姿見ずな状況で、焦って動けば必ずしくじるニャン。情報を精査し、大局を見すえ、対策を講じて、練りに練った最適解の編成で、可及的すみやかに敵を撃滅するニャン。戦力の逐次投入は、下策中の下策だニャン。出たとこ勝負で闇雲に突っ込んで、大事な艦娘を無駄死にさせるワケにはいかないのニャン。おまえらの命は、あたしが提督から預かってるんだニャン！」木「なるほどな。後先考えずに出撃して、札のやりくりで頭抱えてた提督よりゃ、ちったあ脳ミソがあるみてえじゃねえか？見直したぜ。…だがな、戦いにゃ潮時ってモンがある。ましてや期間限定海域だ。のこのこしてたら作戦完遂どころじゃねえ。最終日間際になって、ゲージが割れねえとか掘りが終わらねえとか吠えヅラかくんじゃねえぞ？」黒「安心しろニャン。そうなったらそれこそ、おまえの望み通り、嫌というほど戦わせてやるニャン。大破してボロボロになってようが、疲れて真っ赤っかになってようが、バケツぶっかけてすぐさま前線に送り返してやるニャン。ダメコンも積んどいてやるから、心置きなく大破進撃しろニャン♡」木「上等じゃねえか！！バカなネコ畜生かと思えば腹の座った策士で、お優しい秘書艦かと思えばとんでもねえ人でなしときやがった。いいねえ！オレは好きだぜ、アンタのそういうトコ♡」黒「そりゃまあ、ネコだしニャア。当然、人でなしだニャン。ベッドと艦隊指揮ではケダモノになるのニャン♡」