ぼくの冬休み 初日後編

作者コメント：

父の突然の急死によって、継母麗子の故郷で暮らすことになった初田翔太（しょた しょうた）今日は2学期の終業式翔太は友達たちとの別れも辛かったが、事の経緯を説明する煩わしさもあって、終業式には参加せず、その日の朝、麗子の故郷へと向かった麗子の故郷、佐美礼村（さびれむら）の最大の特色は、その異常とも言える気候に尽きる佐美礼村は海に面する漁村だが、佐美礼村付近の近海には寒流（冷たい海流）が流れてこない地形のため、そのまま暖流（暖かい海流）が直接流れてくることにより生ずる南風が原因となり、冬でも佐美礼村の気温は20℃を下回ることはないその為、佐美礼村では冬でもウェットスーツ無しでも泳ぐことができ、陸（おか）ではふんどし一枚でも寒さを感じることはありませんそして、佐美礼村近海は海を流れる暖流の恩恵もあり、海産物が豊富に育つことで漁業、特に海女漁が盛んで、それを利用した真珠の養殖業が行われ、その名に反して佐美礼村の財政は潤っているというのが事実ですしかし、そんな佐美礼村を悩ましているのが、「男性」その理由の一つに、「男の子がなかなか生れない」こと佐美礼村の男女比率は男1に対して女は4例えば、子供が5人いてやっと男の子が一人生まれれば良いとさえ言われ、中には8人兄弟中全員が女の子という家庭も珍しくないほど男不足な社会なのですしかも、男性の平均寿命は何と52歳というほど男性は短命なのですその為、村は慢性的な婿不足に悩まされることになり、自然に考えれば女性4人の内3人は結婚できず、村の人口は減少の一途を辿るだけですそこで当時（江戸時代）の村人が考えたのが“祭り”でした当初は、収穫祭の時期である秋に近隣の村から希望する男たちを招き、あぶれた女たちと合わせるというものでしたが、その内容は「乱交パーティー」そのものでしたが、「村の女たちに子供を産ませる」という目的であるため、これが最も手っ取り早く、確実で、効率の良い方法だったのですそして現代になると、この“祭り”は、夏（夏休み）と冬（正月休み）の時期に行われることになりましたこの時期は出会いを求める男女で賑わい、一年で村が最も活気づく時でもあります村の女たちは海女漁で慣れたふんどし一枚で外から来た男たちを歓迎しますそんな時期にやってきてしまった翔太くん何も起きないはずもなく・・・村に着いて早々に麗子の母・久子と麗子の娘である陽菜と会う翔太麗子の隠された過去の片鱗を垣間見た翔太は戸惑いも収まらぬうちに義理の祖母久子と関係を持ち、その直後、久子の母であり翔太の義理の曽祖母にあたる富子、そして、義理の姉となった陽菜とも関係を持つことになって・・・ここで麗子の家族について軽くおさらい1、麗子言わずもがな翔太の継母年齢は25歳ということは陽菜を産んだのは14歳ということになるが、この村では珍しいことではない村の女子は13歳を迎える年の夏祭りに参加を義務付けられており、参加したほとんどの女子が翌年に出産を経験している尚、祭りへの参加に年齢制限は無く、希望すれば参加は自由であるため、13歳を待たずに祭りに参加する女児もいるため、13歳以下で出産を経験する者も少なからずいます2、久子麗子の母翔太にとっては義理の祖母にあたる年齢39歳彼女もまた“祭り”に参加した際、麗子を出産している麗子を出産した後、何人かの子供を出産しているが、現在の所在は不明3、陽菜麗子が“祭り”に参加した後、出産した子供陽菜を出産した後、麗子は陽菜の父親を頼り（陽菜の父親は村外から来た祭りの参加者）、中学卒業後村を出たため、10年ぶりの母娘の再会だったしかし村では、「生まれた子は“村の子供”として村の人間が育てる」という掟（ルール）があるため、陽菜は富子と久子に育てられたため、母のいない寂しさは感じていなかったそしてまだ1〇歳ということもあり、祭りには参加したことはないが、「今回（冬）のお祭りには参加しよう」と女友達に誘われている4、富子久子の母にして麗子の祖母翔太にとっては義理の曽祖母にあたる年齢5〇歳久子を1〇の時に産んだという強者村内では現役最年長の海女であり、実家で旅館を経営する女将でもある旅館内外でも常にふんどし一枚という肝っ玉母さん久子や陽菜が常にふんどし一枚で過ごしているのも彼女の影響長年荒くれ者の漁師たちに（いろんな意味で）揉まれて育ったからか？口が悪く荒っぽい性格最初は翔太も怖い印象を持っていたが・・・今回はここまで回を重ねればもっとこの村のことについて話せると思いますので・・・それまで続くといいなぁ～(-_-;)追記201212260447うｐした後、いきなり字幕のテロップが間違っているのに気づき、修正して再うｐしました(;´д｀)