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ファラオの恋心

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    2018-11-20
    02:10
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作者コメント:

電車を乗り間違えて寝過ごしたら、知らない駅に着いていた。電車賃も無いから迎えに来てほしい…と、ラムちゃんから電話があった。グーグ〇マップで調べてみると…おいおい、寝過ごしたからってこんな所まで行くか、普通?とはいえ、捨ててもおけないので迎えに行くことに。晩ごはんまでに戻れるといいけどなあ…。ラ「ごめ~ん、わざわざこんな遠くまで来てもらっちゃって、ありがとね♡」…ラムちゃん、わざと乗り過ごしたでしょ?ラ「い、いきなりド直球ね!?な、なにを証拠にそんなこと!?」だってここ、途中で乗換えないとたどり着けないとこだし。おおかた、二人きりでドライブしたかったとか、そんなとこでしょ?ラ「ちぇ~、即バレかよ~。そーゆーのは、分かってても口に出さないのがエチケットなんだぞ~!」いやいや、それエチケット違うし。まあ、下手に言い訳しないのは潔いと思うけどね。ラ「まあ、二人きりになりたかったのは本音だけど…ほら、ここんとこずっと、ベイちゃんの魔法でフル回転だったじゃない?だから半日くらい、そーゆーコトがな~んにも無い時間も必要かな?なんてね♡」あー。うん。確かに、なまじブーストアップされたおかげで、チンコの乾く暇もなかったもんなあ…。ラ「ご馳走だって食べ続けてればお腹壊すし、なんにでもインターバルは必要よ?それに、あなた素人だから気がついてないでしょうけど、ベイちゃんの魔法って…アレ、けっこう危険なんだから。魔法なんてそもそも自然の理をねじ曲げる技術なんだし、気をつけないとダメよ?まあ、何かあったら、私がエジプト大魔術でフォローするけどね」…って、フル回転の片棒かついでる子に言われてもなあ。でもま、ありがと。気にかけてくれてるんだね。ラ「当然じゃない。あなたは私の、大切な人なんだから。ファラオの処女を奪った男よ?ちゃんと自覚ある?」処女を奪ったというか、奪わされたというか…馬乗りで一方的にガンガン腰振られてたんだけど(汗)。ラ「ほんっとムードないな~。あなた、私に対してはすっごく遠慮ないよね?」だって、別に彼女じゃないし。ただの彼女の友達だし。アルちゃんみたいに生オナホ宣言もされてないし…。ラ「うふふっ、まあ、いいわ。あなたのそういう正直なとこ、嫌いじゃないし…っていうか、むしろ好きかな?そういう気さくなぞんざいさで私に接してくれる人なんて、今まで誰もいなかったしね♡」神にも等しいファラオが、嬉しそうに目を細める。まるで、普通の女の子のように。ラ「ここだけの話だけど…私ね、今、恋をしているの。誰だと思う?あなたに、よ」いや、だから、俺は黒陛下の彼氏(自称)なわけで…。ラ「別に、恋イコール独占欲ってわけじゃないわ。あなたは黒ちゃんの彼氏で、私は黒ちゃんの親友。だけど、恋に落ちちゃったら…好きになっちゃったら、どうしようもないじゃない?私、あなたに出会えて幸せよ。本当に幸せ。だから、そんな出会いをくれた黒ちゃんにも、本当に感謝してるわ。だからこそ、黒ちゃんとあなたが幸せになることを、私、誰よりも願ってるの。それだけは、太陽神ラーにかけて誓ってもいいくらい、本当…」…ううむ、女心はよく分からん。ラムちゃんのは、特によく分からん。さすがエジプト、謎と神秘の王国だぜ。確かにラムちゃんの気持ちは嬉しいし、こんな美人に好かれて困る男はいない。だけど俺には、黒陛下がいる。ラムちゃんの気持ちには答えられないし、何もしてあげられないのに…。ラ「あ~あ、ぜんぜん分かってないんだから。鈍感もここまでくると、むしろ魅力かもね?」そう言うと、いきなりラムちゃんが頬にキスをしてきた。ラ「私が、ずっと欲しくて…ずっと手に入らないと思っていたもの。それを、あなたは、私にくれたの。あなたは、神にも等しいファラオという血の通っていないお人形さんに、あたたかいぬくもりを与えてくれた。ただ王朝のために、親の決めた顔も知らない男と結ばれることがすべてじゃないって、教えてくれた。それが私にとって、どんなに素晴らしいことだったかなんて…きっとあなたには分からないんでしょうね。たぶん、黒ちゃんにも…」嬉しそうに、幸せそうに、それでいてどこかさみしそうに…神にも等しいファラオが微笑む。ラ「でも、安心して?前にも言ったけど、黒ちゃんとあなたの仲を引き裂くなんて、絶対にしないから。そんなことするくらいなら、まず私が私を引き裂くから…。…とまあ、そんなワケで、ラムちゃんはいついつまでも、あなたと黒ちゃんにお邪魔虫としてひっつくのですよ♡まあ、タチの悪いスカラベに転がされるフンだと思って諦めてくれたまえ♡」…ラムちゃんにはかなわないなあ。まあ、ただの凡人が神にも等しいファラオにかなうはずないんだけど。ラ「さてさて、そろそろ帰りますか?急げばまだ、ベイちゃんの美味しい晩ごはんにありつけるかもよ?」そういえば、どうせ行くんだったら、ついでにムロアジの干物買ってきてって言われてましたね。ラ「おっ、いいね~。じゃあ、せっかくだからクサヤも買ってこうよ?」クサヤの好きなエジプト人ってのも珍しいですよね?ラ「え~?なんでよ~?クサヤでお茶漬けとか最高じゃん♡」
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