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おばあちゃんとデートふたたび

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    2018-12-15
    02:15
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作者コメント:

ここ最近、大帝陛下とお出かけする機会が妙に多い。コンビニに煙草を買いに行こうとすると『我も欲しい雑誌が今日発売でな、ついでに一緒にまいるとするか』とか、公園までBBちゃんの散歩に行こうとすると『しばらく雨模様じゃったが今日はよう晴れた、散歩なら我も付き合おう』とか、パチンコ屋に気晴らしに行こうとすると『良い台の見分け方なら任せておけ、絶対に損はさせん』とか、とにかく一緒に出かけてばかりいる。孫(予定)呼ばわりも慣れてきて、おばあちゃんとしては孫を甘やかしたい心境なのだろう。これもいわゆる、家族の絆というヤツなのかもしれない。そして今日は、普通にさりげなく腕を組みながら『先だってはファミレスで安く済ませたが、今日はもう少し高いものを食わせてやろう。楽しみにしておるがよいわ♡』と、俺の歩幅に合わせてちよっぴり早歩きしつつ、大帝陛下が楽しそうに微笑む。目線のすぐ下でチャラチャラ揺れる冠のアレ(冕冠とか言うらしい)まで、嬉しそうに踊っている。こうして横に並ぶと、大帝陛下って意外に小柄だったんだと気づく。中身はともかく、外見年齢は…17才のまんまだもんなあ。ともあれ、ファミレスより高いとこか…なんだろ?回らない寿司でも食わせてもらえるのかな?・・・・・・・・・・・・・・・・・気がつくと新幹線に乗せられ、気がつくと緋毛氈の人力車に揺られ、気がつくとイイ感じに寂れた老舗料亭の前にいた。…どこ、ここ!?A「まあまあ、始皇はん、ようこそおこしやす」上品な老女将がうやうやしく三つ指ついてお辞儀で出迎える。どう見ても一見さんお断りな、ミシュ〇ン三つ星クラスの高級料亭。しかも、定価じゃなくて時価の世界だ。リーサラの給料くらい平気で吹き飛ぶ世界だ!…ファミレスとの落差、でかすぎやしません?ねえ?ねえったら!?始「先だっては、あぶく銭ゆえ贅沢はならぬと申したが、此度は我のポケットマネーじゃ。誰はばかることなく遠慮のう美味いものを食わせてやれる。世の婆というものはの、孫の喜ぶ顔見たさに、こつこつ小銭を貯めておるものなのじゃ」こつこつ小銭をって…小銭で済むとこじゃないでしょ、ここ!?大丈夫なんですか!?始「案ずるでない。こう見えても真祖・秦始皇じゃ、軍資金ならたっぷりとある。なにしろ此度は、ものの見事に万馬券を当てたでのう♡」万馬券!?…って、それ、やっぱりあぶく銭だから…贅沢しちゃいけないんじゃ?始「馬鹿を申すな。パチンコなどただの遊興にすぎぬが、競輪・競馬・競艇はれっきとした科学じゃ。運任せでどうにかなるものではない。現に、あのメスカマキリの頭脳をもってすら、競馬必勝法の最適解にはたどり着いておらぬ。此度の万馬券こそ、我が二千年にわたる経験の蓄積と、明晰なる知略による勝利の賜物と知れ!」はあ、まあ、そういうもんですか…(呆れ)。始「まあ、それもこれも、すべては可愛い孫(予定)に美味い京懐石を食わせてやりたいがための婆心よ。ここのサワラの西京焼きはの、それこそ冗談でなく頬が落ちるぞ?皇恩に謝し、思う存分たらふく食うがよい。食い過ぎて腹いっぱいになったとて…ここには、その、奥座敷もしつらえてあるゆえな♡」うっわー。楽しみだなー(白目)。
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